楽器を習得することは、真似することから始まります。
好きな音楽を聴いて、吸収すること、いわゆるインプットです。
各パートの音、アンサンブル、感情、演奏技術、録音状態、時代性、様々な要素がどのような印象を与えるのか、など
作品にはたくさんの要素が詰め込まれています。
吸収する気になれば他にも色々とあるでしょう。
ここでどこまで掘り下げて吸収できるかは経験や年齢によっても変わってくる気がします。
そして真似することができるように考えて、演奏してみます。
これがアウトプットです。
アウトプットでどこまで表現できるかは
インプットされた情報が自分の中でどのように解釈されていたか
また、どこまで再現できるのか
によります。
だから聴いてきた音楽が近い人と音を合わせるのは
以心伝心の部分があるのでやりやすいと思います。
でも、自分の中で一度咀嚼したものが表現される以上
自分以外の人の咀嚼の仕方と違って当たり前です。
たとえインプットが全く同じだとしてもアウトプットは人それぞれです。
アウトプットされる表現は人によって違うということをよく理解して
人との演奏を楽しむ姿勢は大切だと思います。
真似だけで終わってしまうのはもったいないですよね。
十分に咀嚼されたものは真似ではなく
自分のものとして血肉になったものが表現されている状態だと思います。
自分が演奏すれば全部自分の音楽だ
なんてかっこいいことを言ってみたいものです。