ドラマーの皆さんは音楽を聴くときにドラムの音やフレーズを無意識のうちに聴く習慣があると思います。
ドラムが入っていない音楽を聴くときはどうですか?
ボーカルものならボーカルが聴こえてきますか?
インストならソロ楽器が聴こえてきますか?
ドラムレスな静かな世界にドラムの音を加えてみることを想像してみたことはありますか?
私はよく想像しています。
ドラムレスで完成されたところに
あえてドラムを入れるとしたらどんな感じがいいか?
と言う感じで考えるのです。
ベースが入ってなければそれも想像してしまいます。
他の方がどうかはわかりませんが、私は想像していると、頭の中ではあたかもその音楽の中でドラムが鳴っているかのような感じで再生されるようになります。
で、その段階まで行っていたとしても
やはりその曲を実際にやることになったときに戸惑うことがあります。
もともとドラムレスで成立する音楽はたくさんあります。
どんな楽器でも言えることですが、ある人がもう何も加えなくても成立していると思っても、他のある人はこの楽器を加えてみたいというアイデアを出します。
こういうことがあるから音楽の多様性があって面白いのですよね。
で、もうすでに完成している音楽にドラムの音を加える行為は
完成された絵画にさらに加筆するようなものだと思っています。
なので、さらに良いものにしなければ意味がありません。
調和することを求められたり、アクセント的な事を求められたりと、そのときによりけりだと思われます。
応用できるパターンとして、コード楽器でデモ音源を作ってもらったものにドラムを付け加えていく過程があると思います。
この場合は完成されたものではないので、ドラムが入る余地があるように感じられると思います。
この場合は描きかけの絵画の何も描かれていないところに色を加えて、絵画を完成に持っていく過程です。
ドラムはベーシックな部分が大きいので、何も描かれていないところに色を加えていくほうがやりやすそうです。
いずれの場合も、ハイハットの音ひとつ、スネアの音ひとつがどれだけ曲の中に大きな影響を与えるかを体感する良い機会だと思います。
オリジナルバンドをやるときには必要不可欠な事です。
普段から音楽を聴くときにその曲にドラムがなかったらどんな感じに聴こえるか意識していると
自分がドラムを付けるときのイメージトレーニングになりますよ。