バンドで音を出す場合、自分以外の誰かと一緒に音を出すということになります。
そのときに必要なのが配慮です。
音を出す出す前の打ち合わせ、実際に音を出すとき、終了後のミーティング等
やはり人と合わせる以上は会話やそれ以外でも配慮、気配りは必要です。
表現するには自己主張するわけですが、他者との折り合いをつけながら皆が主張することが出来る瞬間を重ねるのが理想でしょう。
特に作曲者は明確なイメージがあるはずです。
自分はこう演奏したい、だけど作曲者や他のメンバーはそれぞれの解釈でこうしたいと言う
そんなときに自分の意見を言う、折衷案を受け入れる、アレンジを決める
この流れが全体に配慮された判断です。
でも、ここで自分で考えることなしに他者の意見を丸ごと取り入れてしまうことは、配慮ではありません。
その意見に賛成しているならともかく、違う意見があるなら言うべきです。
根本に曲を良くしようと思う気持ちがあるなら、言ったほうが相手のためになります。
言った結果こう思われてしまうのではないか、などと予想して考えるべきではありません。
それは自分の考えであって、本来判断するのは相手だからです。
言うときにはこういう言い方で言ったほうが伝わりやすいだろうか?
と考慮するのは配慮です。
私はすごく繊細な曲を演奏するときに
この曲はドラムを入れないほうが良いのではないか
と考えることがよくあります。
でも、作曲者にドラムの音が欲しいとリクエストされている以上は叩きます。
そのときは曲を活かす演奏をするように考慮、配慮します。
遠慮して叩くくらいなら叩かないほうが良いです。
例えばあなたがラーメン屋だったとします。
あるお客様から超こってりしたラーメンが食べたいとリクエストされたとします。
この店のラーメンのことをよく知っているあなたからすると
この麺には超こってりは合わないんだよなー
と思ったとしても、お客様が食べたいのは超こってりしたラーメンなのです。
そこで工夫して美味しいこってり味にするのが配慮です。
お客様は満足することでしょう。
次に同じような注文が来たときにも対応出来ます。
配慮せずにリクエスト通りに超こってりに作ったら
なんか想像していたのと違うな、こってりしているけど美味しくない
なんて思われるかもしれません。
これではお客様は満足しませんよね。
なのでリクエストを受けたら、配慮、工夫しながら、自分の経験や知識の範疇からはみ出しててもやってみるべきなのです。
それがきっかけで自分の中に新しいスタイルが生まれるかもしれません。