物事には限界があります。
その限界のレベルを上げていくのが練習であるのも事実です。
例えば、スピード。
練習するときは段々とテンポを上げていくのが普通のやり方だと思いますが、テンポの限界があります。
8ビートを叩いていたとして、もう限界でハイハットを8で刻むことが出来なくなったとします。
で、限界点を越えるために練習に夢中になるのは良いのですが果たしてそれは音楽的に必要なことなのか、と考え方を変えてみることはできないでしょうか?
目的は
どう叩けるようになるか
ではなく
音楽全体をどう聴かせるか
のはずです。
もちろん不要な練習であるとは言いません。
その超高速テンポで8ビートを刻む意味があるのかを考えてみたほうが良いと思うのです。
4ビートにするとノリが変わってしまいますが、意地と根性で8を刻むよりも4にしたほうが音楽的に馴染む場合もあると思うのです。
限界点ギリギリで演奏されている演奏はテンションが高く、高揚感を与えます。
でも超えてしまって崩壊してしまったら一気に魅力が半減してしまいます。
自分の限界点を知ること、限界点以上のことはやらないこと
これがより音楽的な表現をするうえでの秘訣です。
なぜこんなことを言えるのか?
それは私が過去にライブで高速8ビートの曲を連続で演奏して、右腕の感覚がなくなるほどの事態に陥り、少し休憩をもらわなければ次の曲が叩けない
という経験をしたことがあるからです。
経験が浅いとライブではどうしても余計な力が入ります。
どれくらい力が入ると腕が動かなくなるのかを
練習で把握しておくのは良いと思います。