私は楽器屋に行き、多重録音できるあの機械を探しました。
そしてついに4トラックカセットテープMTRを購入したのです。
それは画期的でした。
4トラックまでなら音が劣化せずに一人多重録音ができるのです。
とりあえずドラム、ベース、ギター、ボーカルは確保です。
楽しくて仕方ありませんでした。
しかし、人間欲が出てくるもので、今度はコーラスも多重録音したくなってきました。
ところがもうトラックがありません。
で、よく説明書を読んでみるとピンポン録音というものがあるではありませんか!
これで3トラック分の演奏を残りの1トラックにまとめれば、3トラックは空きスペースができる計算です。
しかし、実際にやってみると、ラジカセで多重録音していた頃のような音痩せや劣化があり、最初に録音したものは後で各楽器の微調整は不可能ということがわかりました。
それに、隣同志のトラックの音が微妙に重なっており、分離がはっきりしていないために、ある音が不自然に強調された音になってしまいます。
何か工夫が必要でした。
続く