ツェッペリンを例にすると
天才的な人の集まりで演奏する場合、
奇跡的な演奏としか言えないような
そのときだけのスリリングな演奏があり得ます。
では、天才的ではない、凡人には奇跡的な演奏はできるのでしょうか?
おそらく演奏者の基準だとできるでしょう。
例えばセッションで自由に弾いている、または叩いている瞬間がそうでしょう。
初めてのメンバーと演奏する場合など、バックにある音楽観が似たようなものだと、奇跡的に良い瞬間があると思います。
でもそれが聴いている人達に感動を与えるほどの演奏かどうかは疑問です。
偶然の産物はあるでしょうが、それはその日の出来によって大きく左右されるものです。
また、聴いている人達にしてもそういう瞬間が面白いとは思いますが、他の多くの部分は無難な演奏か、探り合いで迷いのある演奏です。
延々とソロを続ける奏者もいますが、特に何の変哲もないソロをずっと聴いているのは苦痛ですよね。
ジミヘンとか、ジョン・ボーナムとか、チャーリーパーカーのソロならずっと聴いていたいと思うのですが。
なので、凡人が偶発的な良さを連続して繰り出すことはあり得ないので、普段練習していることを、普段練習しているメンバーとするべきでしょう。
練習でやったことがないフレーズを、本番でいきなりはできないものです。
普段一緒に音を出しているメンバーとなら、偶然の産物が生まれることもあるでしょう。
いろいろ書きましたが、実は私はセッションで演奏すること自体は好きです。
セッションだと崩壊寸前の演奏の方が演奏者も聴いている人も面白いと感じるでしょう。
たまに本当に崩壊して戻れなくなることもありますが
恥をかくだけで、責任を問われるようなこともありません。
たとえセッションであろうとも
自己満足な演奏ではなく
一緒に演奏している人達や
客席で自分の番を待っている人達に
楽しんでもらいたいという気持を持つことで
人と差をつけたいところです。