物事は細分化することができます。
音楽もそう、ドラムの音もそうです。
ひとつひとつの音が連続してフレーズができています。
元はひとつの音なのです。
無音のところにスネアを一発叩くとします。
真っ白いキャンパスに真っ黒い点をひとつ描いたイメージです。
存在感があります。
そして点を増やしていきます。
さらに線や面を様々な色で描いて作品を完成させます。
適切な表現をすれば、重なり合うことはあっても、最初に描いた点が埋もれることはありません。
だからこそ、ひとつの音をおろそかにすることはできません。
しかも、生の音はその瞬間のものなので
出した瞬間にその音は過去になります。
音は出す前と出す瞬間が勝負です。
念入りに準備して、丁寧にひとつの音に魂を込めることを連続すること
それが楽器で音を出すということだと私は思います。