好きなアーティストと一緒に演奏できるという最高な状態にある私ですが
楽曲に対する愛情表現ということをいつも考えています。
私の場合はリスナーとして十分に聴いてきた音楽をプレイヤーとしてどう表現するかということです。
リズムが正確であることや、良い音を出すことはもちろん意識しています。
何より意識しているのは、全体の音が良くなるようにすることです。
ドラマーの立場ではありますが、ドラムを叩くだけではないのです。
全体のバランスを整え、一番良い状態を作り出すことを意識します。
曲の世界観を理解し、ドラムという打楽器でできることは何かを考えて、表現します。
フレーズもそうですが、ドラムが一番得意とするのはダイナミクスを付けることです。
感情の高ぶりを、抑揚で表現するのです。
スネアを叩くのか、スネアは一打なのか連打なのか、ハイハットは開くのか閉じるのか
曲の中に表現された波を理解して、波形を表現するのです。
ドラムはシンプルな楽器ですが、叩く人によって音が違います。
しかもドラムを単体で叩いた音を聴いた時よりも、全体の中でどのように聴こえるかを聴いた時のほうが違いがわかります。
ソロドラムでない限りは、曲ありきなのです。
曲に対する愛情があるのであれば
その曲が持つ力をさらに後押しするようなドラムを叩くことによって
曲への愛情を表現しましょう。