楽器で表現することの楽しさ

歌は歌詞があるので、メロディに乗せて意味を伝えることができる最高の表現方法です。

意味があるので、聴いた人はその意味を考えながら歌を聴くことになります。

では楽器による演奏はどうでしょうか?

楽器の音では意味を表現することはできません。

しかし、意味が表現できないことは決してデメリットではないと私は考えます。

なぜなら聴く人の数だけ解釈の数があるからです。

また言語を理解しない他の文化圏においても解釈の差はありません。

意味が表現できないからこそ自由な解釈の余地があるのです。

そして演奏者にとっても、意味を持たない音だからこそ表現力が問われます。

楽器の選択、チューニング、奏法、エフェクト処理等によって与えたい印象を表現します。

作曲者や演奏者が意図した表現は正確に伝わらなくても、
聴いた人の心の中でそれぞれの印象を感じられたらそれで良いと思います。

作品はリスナーの自由な解釈で育っていくのだと思います。

誰しも思い入れの深い曲を自分の中で育てたことが多少なりともあるはずです。

創る側、演奏者がそのような想いを曲に織り込むことによって表現力が高まります。

想いが伝わって、その表現が誰かの特別な宝物になると良いですね。

8ビートと16ビート

8ビートのノリの中に16ビートの要素を入れて演奏することがよくあります。

ゴーストノートを使ったり、ハイハットを一部だけ若干細か目に演奏したりします。

また、ドラムは全くの8ビートのままギターのカッティングや、ベースの空ピッキング奏法で細かい音符を表現することもあります。

リズムは一緒に演奏するすべての楽器て表現するものであって、決してドラムだけで表現するものではありません。

ボーカルも例外ではありません。

なので、少しドライブ感が欲しい時に何かの楽器で16のエッセンスを加えたり、

少しスッキリさせたいときに16のエッセンスを抜いたりします。

パーカッションが入れば、この辺の雰囲気作りの幅が一気に広がります。

パーカッションが表拍に打てばより本来のビートが強調され、
裏拍を打てば本来のビートに幅をもたせる役割を果たします。

同じリズム隊として演奏するときでも、裏拍にスッと自然に入ってくるパーカッションの音はとても気持ちが良いものです。

8ビート、16ビートにとらわれずに、そのときに必要なビートを叩けるのが理想ですね。

JAZZ SESSIONから思うこと

ここのところしばらく行ってませんでしたが、昨日はジャズのセッションに行ってきました。

もともとそんなに熱心に聴いていた時期もないのですが、札幌から関東に出てきた時に新しいことに挑戦したいと思って参加し始めたのがセッションです。

思い起こせば、恥ずかしい演奏をたくさんしました。

ジャズ独特のルールがわからなくて、たくさん迷惑もかけましたね。

まず人が出すカウントで曲を始められなかったですから。

カウントを出す人が指パッチンを何回かしているので
そのリズムに合わせて入ろうとしたら、
そのパッチンの裏拍でカウントを数え始められて

どっちが本当?

って最初から崩壊してしてましたから。

声が表拍で指パッチンが裏拍だなんてロックの常識にはありませんから。

そんなこともありましたが、今では聴いたことのない曲でもなんとかこなすことができるようになりました。

セッションでやる曲は
1コーラス目でテーマさえ押さえておけば、あとは繰り返しが多いので
なんとかなります。

あとはアイコンタクトでリード楽器の人やセッションホストの方を見ていれば
テーマに戻る
誰かのソロ
そろそろ終わり

などがわかります。
ただ、久しぶりにやってみて感じたのは
よく言えば仲間意識
悪く言えば内輪ノリ
です。

お客さんに聴かせるための演奏にはなっていないのです。

超一流のプレイヤーが緊張感のある演奏を繰り広げている音源を聴いてしまっているので
無難な演奏からは何も感じません。

やはり自分が今やりたいことは

自分の音楽を貫いているミュージシャンの世界観を表現するための彩りを与えること

そして聴いてくれる人のココロを動かすこと

なのだと強く再認識したのでした。

ゴーストノートは聴こえる

ゴーストノートとは、聴こえないくらい小さな音で叩く音です。

スネアでバックビートを叩く以外の音をかすかに叩いて、リズムにノリのニュアンスを与えるために叩きます。

テレビのような媒体の音楽番組とかだと、よく聞こえません。

作品となった音楽をいい音で聴くと聞こえます。

ジャンルによりますが、ライブでも聞こえます。

それにしてもかすかに聞こえる程度なのが普通です。

それでもリズムに微妙なニュアンスを与えられるため、多くのドラマーがゴーストノートを叩きます。

このゴーストノートですが、ゴーストという言葉の意味は幽霊であり、実際にかすかな音ではありますが、音は音なのです。

かすかだろうが、ほとんど聞こえなかろうが、叩いており、少しでも聞こえるのならそれは音なのです。

ですから、あまり聞こえないからといっておろそかにするとノリか崩れてしまい、バックビートが良くても全体が台無しになってしまいます。

むしろノリを左右するものだということで重要視すべき音なのです。

裏拍に入る音ってノリを作るのですよね。

ロックバンドを自己流でやっていると
ゴーストノートをオマケのように捉えてしまいがちです。

しかし、ジャズをやっていると、アクセント以外はほぼゴーストノートみたいな音なので
自然と慎重になります。

ベースとピアノが生音だとスティックをポトリと落としただけの音でも
ドラムの音として十分に認識されますから。

音として出す以上はすべての音に責任を持たなければなりませんよね。

アコースティックの可能性

私は主にドラムをやっていますが、いろんな楽器をかじってきました。

パーカッション類、ギター、ベース、バイオリン等。

パーカッションはそこにあれば触れたくなり、音を出してみたくなります。

誰にでもとっつきやすい楽器です。

一つだけパターンを覚えただけで演奏できる曲もあります。

単純だからこそ良い演奏をするのは大変なのですが、自分で楽しむ分には自己流でもリズムに乗っていればそれなりに聴こえてくるものです。

先日、いつものバンド形態の曲をアコースティックでやってみました。

これがメチャクチャ楽しいのです!

私は歌とかコーラスも好きなので、リラックスした雰囲気で歌い、パーカッション類を叩き、バイオリンを弾きました。

他の人がどうかはわかりませんが、私にとっては好きな楽曲を、好きなアーティストと一緒に、自分が考えたアレンジで飾り付けつけできることは、最高に贅沢な時間の過ごし方、最高の生き方です。

本当に、人生の中で頂点のレベルです。

これを人前で演奏するためにさらに練習していくわけですが、聴いてくださる方がいると思うとますます幸せレベルが上がります。

この調子でグングン伸びていきたいし、皆さんにもこの幸せを分けてあげたいので、ライブに向けての準備をしていきます。

より音楽的に表現するには

物事には限界があります。

その限界のレベルを上げていくのが練習であるのも事実です。

例えば、スピード。

練習するときは段々とテンポを上げていくのが普通のやり方だと思いますが、テンポの限界があります。

8ビートを叩いていたとして、もう限界でハイハットを8で刻むことが出来なくなったとします。

で、限界点を越えるために練習に夢中になるのは良いのですが果たしてそれは音楽的に必要なことなのか、と考え方を変えてみることはできないでしょうか?

目的は
どう叩けるようになるか
ではなく
音楽全体をどう聴かせるか
のはずです。

もちろん不要な練習であるとは言いません。

その超高速テンポで8ビートを刻む意味があるのかを考えてみたほうが良いと思うのです。

4ビートにするとノリが変わってしまいますが、意地と根性で8を刻むよりも4にしたほうが音楽的に馴染む場合もあると思うのです。

限界点ギリギリで演奏されている演奏はテンションが高く、高揚感を与えます。

でも超えてしまって崩壊してしまったら一気に魅力が半減してしまいます。

自分の限界点を知ること、限界点以上のことはやらないこと

これがより音楽的な表現をするうえでの秘訣です。
なぜこんなことを言えるのか?

それは私が過去にライブで高速8ビートの曲を連続で演奏して、右腕の感覚がなくなるほどの事態に陥り、少し休憩をもらわなければ次の曲が叩けない

という経験をしたことがあるからです。

経験が浅いとライブではどうしても余計な力が入ります。

どれくらい力が入ると腕が動かなくなるのかを
練習で把握しておくのは良いと思います。

ストレッチ

ドラムを叩き始める前にストレッチしていますか?

私はスタジオの前にはしています。

特別なことはしませんが、ただ手足を何度か伸ばしておくだけでもそのあとの動きと、自分の身体に対する信頼感が違います。

手首足首と首も回しておきます。

運動の心得がある方なら準備運動は当然ですよね。
ストレッチをしないと身体が温まらないままでいきなり叩くことになりますが、時には怪我することもあります。

どこかが痛いと感じながら叩くのは、集中力低下の原因になります。

私も過去には身体中のあらゆる場所に不調をきたしていたこともありました。

また、痛いところをかばうと変な力が入ったり、いつもと違うフォームで叩いたりします。

すると連鎖反応的に違うところを痛めたりします。

身体は全部繋がっているので、このようなことはよく起こります。

無用なストレスを避けるためにもストレッチは習慣にしましょう。

JAZZ IN FUCHU 〜府中ジャズ

ジャズをやり始めてから5年、セッションや小さな箱でのライブは何度かしましたが、この度ようやくフェスに出るという夢が叶います。

この日は府中のあちこちがジャズで溢れます。

そんなライブに参加できるのがとても楽しみです。

鯨JAZZというバンドで参加します。
JAZZ IN FUCHU
10/9(日)
珈琲 菩提樹
東京都府中市本町1-16-14

珈琲菩提樹

https://s.tabelog.com/tokyo/A1326/A132602/13037941/dtlmap/

 

鯨JAZZの出番は14:00からの予定です。

素敵なカフェで演奏できるのが楽しみです。

是非遊びにいらしてください。

JAZZ IN FUCHU HP

http://jazzinfuchu.net/confinfo_place.html

口ドラム

ボイスパーカッション、カッコいいですよね。

ドラマーとか、ドラマーでなくてもやったことがあるのではないでしょうかね?

上手い人のを見ていると、人間は一度にひとつの音しか出せないという常識がくつがえされます。

https://youtu.be/HPCH4tcLUNw

 

すご過ぎですよね。

パーカッションとかドラムだけでなくいろんな音が出てきています。

ここまでやるのは無理だとしてもドラムのフレーズを覚えるときにはフレーズを口で言うというやり方が大変有効です。

まずは口で言えるようになるべきです。

速すぎて言えなければ遅くして言ってみる
フラムやダブルがあるので口が回らなければそれっぽく言ってみる

それを何十回、何百回と繰り返し口ずさんでいると、自然に頭の中で再現できるようになります。

そこでようやく身体を使ってバタバタとやってみます。

なんとなくイメージがつかめたらスティックを持って実際にドラムを叩いてみます。

どんな難しいフレーズでもある程度はこれで克服できます。

ただ、ボイスパーカッションより難しいのは、一度に鳴らす音がたくさんあるという点でしょうか。

逆にボイスパーカッションの難しさは本来ひとつの音しか出せないはずの人間の声で複数の音を出す点ですよね。

どちらも突き詰めると面白そうです。

プレイバックを聴くこと

自分の演奏は録音して聴いていますか?

これをするのとしないのではかなりの差がついてしまいます。

 

私はカセットテープの時代から録音機材を持ち込んで録音していました。

 

最初は自分の演奏を聴くのが楽しみでした。

 

ドラムを叩いていることだけで楽しくて仕方がないという時期もありますよね。

そういう時期は必要です。

 

ある程度叩けるようになってくると、プレイバックを聴いて反省するようになります。

自分の癖もわかってきます。

 

他のメンバーからの指摘に対しても、録音してあれば冷静に判断できます。

例えば、ハシる、モタるなどは演奏中にはわかりにくいものです。

他のメンバーに指摘されて初めて気が付く場合もあれば、指摘されたけれど納得いかないという場合もあると思います。

そんなときはプレイバックを聴いてみれば明らかです。

時には自分が恥ずかしくなるような経験もするでしょう。

 

録音したプレイバックを聴いて修正すべきポイントを見つけて、他のメンバーから指摘される前に弱点を克服できるのが理想ですね。

客観的に自分を見ることはどんなときにも大切です。

 

他のメンバーの音も、自分が演奏に集中しているときには気が付かなかったポイントに気が付くことができます。

アレンジが思い浮かぶこともあります。

 

ぜひ、今日からでも演奏するたびに録音することをお勧めします。