私の頭の中の宇宙

誰にでもその人独自の宇宙があります。

その中で思考が常に渦巻いています。

他の人がどうかわかりませんが、僕は割と自由自在に知っている曲でBGMを頭の中で流しています。

全パートを正確に再現できているかどうかは確かめようがありませんが

楽器の演奏者は少なくとも自分のパートとそのときの周囲のパートの音はイメージがあると思います。

きっと作曲する人の中には多数の楽曲の音やリズム、メロディ、ハーモニーが超高音質で再生されている人もいるでしょう。

私は自分が聴き込んだ曲なら再生することならできますが、聴いたことのない曲つまりオリジナルの新曲を頭の中で鳴らすことができる人を尊敬します。

何かメロディが浮かんだ気になっても
大抵は次の瞬間に忘れてしまっています。

また、主旋律がバックのコードとともに思い浮かんだとして
主旋律を録音しても

あとでそれを聞いたときにどんなコードだったか思い出せません。

なので、作曲ができる人のことを尊敬します。

その人の頭の中の宇宙を是非覗いてみたいと思うのです。

奇跡的な演奏はできるか

ツェッペリンを例にすると
天才的な人の集まりで演奏する場合、
奇跡的な演奏としか言えないような
そのときだけのスリリングな演奏があり得ます。

では、天才的ではない、凡人には奇跡的な演奏はできるのでしょうか?
おそらく演奏者の基準だとできるでしょう。

例えばセッションで自由に弾いている、または叩いている瞬間がそうでしょう。

初めてのメンバーと演奏する場合など、バックにある音楽観が似たようなものだと、奇跡的に良い瞬間があると思います。

でもそれが聴いている人達に感動を与えるほどの演奏かどうかは疑問です。

偶然の産物はあるでしょうが、それはその日の出来によって大きく左右されるものです。

また、聴いている人達にしてもそういう瞬間が面白いとは思いますが、他の多くの部分は無難な演奏か、探り合いで迷いのある演奏です。

延々とソロを続ける奏者もいますが、特に何の変哲もないソロをずっと聴いているのは苦痛ですよね。

ジミヘンとか、ジョン・ボーナムとか、チャーリーパーカーのソロならずっと聴いていたいと思うのですが。

なので、凡人が偶発的な良さを連続して繰り出すことはあり得ないので、普段練習していることを、普段練習しているメンバーとするべきでしょう。

練習でやったことがないフレーズを、本番でいきなりはできないものです。

普段一緒に音を出しているメンバーとなら、偶然の産物が生まれることもあるでしょう。

いろいろ書きましたが、実は私はセッションで演奏すること自体は好きです。

セッションだと崩壊寸前の演奏の方が演奏者も聴いている人も面白いと感じるでしょう。

たまに本当に崩壊して戻れなくなることもありますが
恥をかくだけで、責任を問われるようなこともありません。

たとえセッションであろうとも

自己満足な演奏ではなく

一緒に演奏している人達や
客席で自分の番を待っている人達に
楽しんでもらいたいという気持を持つことで
人と差をつけたいところです。

天才的な人達の演奏

ドラマーで天才というと、私の中ではジョン・ボーナムです。

リアルタイムでは聴いていなかったので、ライブは体験したことがありません。

是非生で観てみたかったです。

彼のことは検索すればいくらでも出てきます。
私は彼の存在感がすごいと思います。

絶対に代わりがいない
この人でなければならない

と思わせる存在感です。

いくらフレーズを真似しても、同じ楽器を使ってもたどり着けない何かがありますよね。

有名なプロドラマーでさえもそのように彼のことを称賛します。
レッド・ツェッペリンは正規版の他に海賊版が山ほど出ています。

一時期、海賊版の楽しさにはまっていたことがあります。

ジョン・ボーナムだけでなく、メンバー全員が天才的な人間の集まりですが、海賊版を聴くと演奏がうまくいった日とそうではなかった日があるのがわかります。

多分、ツェッペリンの楽曲の中に即興的な要素が多いのもその一因かと思われます。

でも、うまくいっていないと思われる演奏が良くない演奏かというと、そうではないのです。

その日はそういう演奏だったということであり
だから良くない演奏かというと違います。

ただ、本人達にとっては不本意だと思います。

でも、コアなリスナーにとっては人間くさい演奏がたまらないのですね。

崩壊寸前の演奏でも、そこに緊張感があればスリリングな演奏として受け入れられるでしょう。

そんなスリリングな演奏は天才的な人にしかできないのでしょうか?

場合によってはできるかも知れません。

続きは次回に。

ドラムと仲良くなる

実家で暮らしていた頃、ドラムを始めて買った日のことです。

初心者用の安価なもので、さらに中古でしたがメチャクチャ嬉しくて、クリーナーで磨き上げて、ヘッドを張り替えて、でも生音で叩く訳にはいかなかったのでミュートして、さらにゴム製のミュートを施しました。

で、たくさん叩いたのですが、さらにドラムに馴染むためにしたことがあります。

バスドラの全面に空けたホールに頭を突っ込んでみました。

ちょうど中に折りたたんだ毛布を入れていたので、枕にしてみました。

妙に自分の呼吸音が響いていました。

なるほど、これが鳴りというものか、と思いました。

その日はそこで寝てみました。

少しだけドラムと仲良くなった気がしました。
こんなことしたことがある人、いますか?

僕はいないと思っていたのですが、ベースと一緒に寝ていたという方にお会いしたので、このことを思い出しました。

それがなんと今一緒に音楽をやっている方だったのです。

同じ感性を持っていたのだな、と嬉しくなってしまいました。

少数派ですよね?

スネアサイドとスナッピー

スネアサイドとは、スネアの裏に張ってあるヘッドのことです。

表面に張るヘッドと比べると非常に薄くできています。
なのでセンシティブに響きます。

スネアの表面を叩くと瞬間的に反応するのです。

それであのスネア特有の響きが出るのです。

そして、この響きはスネアサイドの微妙な張り具合に左右されます。

スネアサイドのは表面よりも強めに張ります。
そうすることで響きが良くなります。

内面あたりのスナッピーの場合は、スナッピーを張りすぎると響きが失われてしますので、加減します。

外面当たりのスナッピーの場合は強く張っても響きは残る傾向にあります。

あと、より小気味良い雰囲気が欲しいというときには
スナッピーの周囲のテンションボルトだけを少しだけ締め気味にすると
より反応が速く敏感になりますので試してみてください。

スナッピーやスネアサイドのテンションを緩めると
ドラム単体で叩いたときは余韻が長くて新鮮な印象になりますが、

これは他の楽器の音に埋もれてしまうエッヂの効いていない音になりがちです。

ただ、うまく使えば非常に個性的な音になるので、曲の個性に合わせて試してみると良いでしょう。

スネアの深さによる音の違い

スネアドラムには種類がたくさんありますが、銅の深さによる違いはどんな点でしょうか?

私は5インチを現在メインで使用しています。

音抜けが非常に良く、音量も十分です。

私は薄いヘッドを張って軽めの音を目指しています。
というのも私は普通に叩いてもパワーのある音を出す人なので
薄いヘッドでちょうど良い感じの音になるのです。

自分の叩き方に合っているのだと思います。

ただ、テンションを張り過ぎると音が詰まって、低音の成分が少なくなる気がしています。
もう1つのスネアは6.5インチです。

これはオールラウンダーです。中音域の成分が豊かです。

テンションを強めに張っても低音域の成分が鳴ります。

詰まった感じもそれほどありません。
今は手放してしまいましたが、8インチも使用していたことがあります。

これはハードヒットするとそれに応えて大きな音で鳴ってくれます。

ただ、普通に叩くと鳴りきっていない感じの音でした。

あと、深銅だとスネアスタンドによっては低めのセッティングができない場合があり
こうなるとスネアを手前に傾けるか、イスを高くする必要があり
普段どおりのセッティングができないことがあるという難点がありました。

その他にはピッコロスネアをサイドスネアとしてハイハットの左側にセッティングしていたこともありますが
これはハイピッチにしてこそ良い音が鳴るようにできているため
私が欲しいメインの音に昇格することはありませんでした。
深さによる違いはざっとこんな感じです。

もちろんその人の叩き方や、使用方法によって音は変わります。

普段スタジオにあるのは6.5インチが多いと思いますが、無料または有料でレンタルスネアがあれば借りて使用してみることをお勧めします。

あと、楽器店のフェアでは試奏させてくれるところが多いですので、いろんなスネアを実際に叩いてみることをお勧めします。

メトロノームとコラボする

メトロノームが大好きという方、いますか?

たいていの場合、メトロノームはリズムキープを練習するための道具ですよね。

好きとか嫌いとかではなく必要なもの

という事だと思います。

でも、もしメトロノームとコラボするとか、メトロノームと一緒にリズムを刻むと考えられたらどうでしょうか?

メトロノームが一緒に演奏する仲間だと思えたら楽しくなりそうですよね。

無機質にテンポを刻むものという概念を取っ払って

バンドメンバーが刻んでいる音だと思って合わせると楽しくなってきます。

ペースメーカーとして捉えるのではなく

同じペースで並走する仲間だと捉えるのです。

メトロノームに対して構えてしまう方はこの考え方を試してみてください。

きっと合わせなければならないという義務感から解放されて

合わせたいと思うようになりますよ。

ちなみに、今は通常の音しか使用していませんが、以前は英語で
one two three four
とカウントしてくれるメトロノームが
お気に入りでした。

今でもゆっくり目の曲を演奏する時に
ドラムを叩きながら
one and two and three and four
と心の中でカウントする癖がついています。

それでもリズムが揺れたりするときには、実際に声を出してカウントします。

メトロノームが鳴っていなくても
鳴っているときと同じようなプレイをしたいと思っていれば

逆にリズムに対して自由な気持ちになれるのです。

ドラムが起こす風

ドラムを叩いている立場からはあまり気付きませんが、ドラムからはいろんな風が出ています。

ハイハットをオープンからクローズする時に風が発生します。

連続して踏むと涼しそうです。

シンバルを揺らしても風が発生します。

相当近くにいれば感じると思います。

バスドラの全面に開けたホールからも風が発生します。

手の動きでも多少なりの風が発生しているでしょう。

他の多くの楽器と比べて、ドラムはたくさん風を起こしています。

それだけ身体を動かしているということですね。

この文字どおり「空気を震わせる」という感覚が好きです。

好きなドラマーの演奏は間近で風を感じながら聴きたいですよね。

自分が叩くドラムで空気を震わせたいです。

聴いている人達のこころを震わせたいです。

カホン

カホンという楽器があります。

見た目はただの箱のようですが、低音、高音が出るのと、スナッピーのようなものも付いていて、スネアのような音も出ます。

私が購入したのは今から15年くらい前でしょうか?

まだ一般には知られていなくて、持っているだけで珍しがられたものです。

でも、弾き語りブームがあって、ずいぶんメジャーな楽器になりました。

街頭でやっているストリートライブでも頻繁にみかけるようになりました。

見たことがない、という方はあまりいないでしょう。

一般的には手で叩くこの楽器ですが、普通に叩くだけでは飽きるので、私は踵で蹴ってバスドラ代わりにしたりします。

狭くてバスドラを持ち込みできないような箱で演奏する時に便利です。

背面のホールからの音をマイクで拾えば、バスドラのような音になります。

細かい連打フレーズは難しいかも知れませんが、シングルのフレーズならなんとかなります。

こんな使い方をしている人がいるのかは不明ですが、面白いと思った方はどうぞ真似してみてくださいね。

音の記憶

音の記憶って人によってどう違うのでしょうかね?

例えば誰かと誰かが同じCDを聴いたことがあって
CDがない場所でその演奏について語り合うような場合、

その2人の頭の中では同じように再現できているのか

という疑問があるのです。

また、バンドでスタジオに入っている時に

あのバンドのあの曲みたいにやろう

となったとして、果たして皆が同じイメージを持てているのか

という疑問があります。

聴き込むかそうでないかの差は大きいと思います。

また、初めて聴いたときの印象はとても強いものなので、
聴き込んだ人とは全く違う解釈をすることもあります。

また、それを再現する時の表現方法も人それぞれですよね。

擬音を使ったり、実際に演奏してみたり。

自分で演奏できる楽器ならなんとか再現できそうです。

 

問題は自分では演奏できないけれど人に説明しなければならない時

なかなか伝わらなかったり、思惑と違う伝わり方をしたりします。

ここら辺がうまく伝わるかどうかはバンド存続に大いに関わってきます。

だから同じ音楽的素養を持っている人たちが自然に集まり
バンドとしてうまくやっていけるのでしょう。

革命的な音楽をやろうとしている場合は当てはまらないかも知れませんが、

基本的に音楽は組み合わせを変化させて作るものだと解釈している方が多いと思いますので、

オリジナルをやるとしても同じ音の記憶を持っているということは大事なことです。